院長ブログ
2012年6月21日 木曜日
生活習慣病の治療を考える
開業していろいろな疾患を診察するようになりましたが、圧倒的に多いのはいわゆる生活習慣病といわれる高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症などです。
これらの治療は内服薬が主体ですが、一番多い質問が「飲み始めたら一生の飲み続けなければいけないのでしょう?」ということです。
飲み続けなければいけないかと問われれば答えは「No」です。
生活習慣病に共通して言えるのはすべて血管の病気、つまり動脈硬化を起こすということです。
ですから血管の多い臓器、血液の流れがその機能に重大な影響を及ぼす臓器に傷害を及ぼす可能性が出てくるのです。
その代表的なものが脳梗塞、脳出血、心筋梗塞です。そして最近問題になってきているのが、将来腎不全から透析が必要になってくる慢性腎臓病です。
血圧が高い状態や血糖や悪玉コレステロールが高い状態が長期化すると命にかかわるおおきな疾患が待ち受けているのです。
そうならないように血圧や血糖値やコレステロールを正常に保ち続けることが重要なのです。
薬無しで正常になるのが理想です。しかしこれらの疾患は呼んで字の如く今までの生活習慣の積み重ねが原因で起こったものです。
食事摂取カロリーの制限やアルコール制限や運動の励行などで改善が期待できますが、時間がかかります。
その間に異常な血液をかかえた時間を過ごしていくことになります。その時間が動脈硬化を進めます。
ですからまず薬の力で正常な状態に戻し、最終的には生活習慣の改善で薬が不要になることが理想的だと思います。
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