院長ブログ
2010年12月6日 月曜日
詳細な観察が大切です。
数年前、鼻から挿入する胃カメラ(経鼻内視鏡)が発売されました。鼻から入れるだけに細いのが特徴で、患者さんがきつくないというのが売りでした。私も他の医療機関に内視鏡の手伝いに行く機会が結構あるので何回か使用したことがあるのですが、今のところ経鼻内視鏡を私のクリニックに設置するつもりはありません。なぜなら、細いだけに視野が暗く詳細な観察ができないからです。患者さんの苦痛は鎮静剤などで十分取れますので、経鼻内視鏡の方が楽であるというメリットもほとんど感じません。むしろ、微小がんなどの早期がん発見が困難という患者さんのデメリットのほうがはるかに大きいと考えます。最近見つかった数mmの微小がんもおそらく経鼻内視鏡では発見できなかったと思います。
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