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院長ブログ

2013年4月10日 水曜日

ヘリコバクターピロリ菌

今年ヘリコバクターピロリ菌の治療が潰瘍がなくても保険適応となりました。
胃内視鏡検査を行い、ピロリ菌感染が疑われると思われた場合は潰瘍がなくても除菌が出来るようになったのです。
私から言わせると”やっと”という感じです。
胃癌大国と言われてきた日本がその汚名を晴らせる状況がきつつあるのです。
ピロリ菌除菌の保険適応は胃潰瘍、十二指腸潰瘍の人だけであった時代が長く続き、
その後悪性リンパ腫のひとつであるマルトーマ、胃癌での視鏡治療後、さらには血小板減少性紫斑病の適応が認可されました。
しかし、そういう疾患の人は少なく、ピロリ菌除菌を希望する方は保険が使えず自費で行わざるを得なかったというのが現実でした。
なぜ保険適応が認められなかったのかというとその費用対効果を国が考えたからです。
日本人のピロリ菌感染率は50歳以上では60%以上と言われています。
それを保険で行った場合の費用と、そのまま放置してそれが原因で病気になった時の治療費用を比較したのです。
ピロリ菌が原因で起こる、あるいは起こる可能性があるといわれている疾患は最近どんどん増えてきています。
胃の疾患はほとんどですが、他にはアトピーや蕁麻疹などのアレルギー疾患、貧血、さらには老人性痴呆も疑われているようです。
少なくとも間違いなく言えるのは百害あって一利なしということです。
その中で科学的な証拠もそろっていて一番怖いのはなんといっても胃癌です。
ピロリ菌感染者の中で胃癌になる人はそんなに多いわけではありませんが、
胃癌になる人のほとんどはピロリ菌感染者です。
次回はなぜピロリ菌に感染するのかをお話します。

ピロリ菌の除菌も花畑クリニックで

投稿者 医療法人社団 緑水会